あなたを愛し、わたしを愛する~日々の備忘録~

ロリショタを慈しみながら日々のことも徒然に書いてこうと思います。

正義の味方について考えたこと

久々の更新です~

ネタというか書きたいことは色々あって文章にしたいなって思ってるんだけどやっぱり文章書くの気力がいるので疲れるのです…という言い訳(笑)。

 

本日はさっき見てまだ感動冷めやらぬプリアラ39話について記録します(*'▽')

 

アジェンダ

 

39話『しょんな~!プリキュアの敵はいちご坂!?』概要

脚本:田中仁 演出:古家陽子

39話はこんなあほみたいなゆるいタイトルながら本編に関わる大事なお話だったと思います。

ボス戦に備えて妖精さんたちとボスに対抗する準備を整えていたプリキュアメンバーにパワーアップした幹部級の敵が現れてプリキュアを圧倒。更にその敵・グレイブによっていちご坂の町の人たちが粘土兵士(ゾンビみたいなもの)に変えられてプリキュアに襲い掛かってくる。正体が町の人なだけに倒すことができないプリキュアは大苦戦…というのが大まかなストーリーでした。

端的に言うとプリキュアめちゃピンチなのです。

 

正義の戦士にとって「愛」や「優しさ」は弱点か?

今回、敵キャラのグレイブが巨大な闇の力を携えてプリキュアや町の人たちに襲いかかる。そんな中、元・敵であったビブリーちゃんがこんなことを言う。

 

闇は手段をえらばないもの。

かたやあんたたちのキラキラルには愛だの優しさだの戦いの邪魔になるもんがてんこもり 

 

その言葉を表すかのように、襲ってくる粘土兵士たちが守るべき町の人たちであることに気付いたプリキュアたちは戦うことができない。

ビブリーちゃんはラスボスによって闇を利用され、騙されて敵側についていたキャラクターだ。プリキュア側に浄化され今や仲間のようになっているが、そんなどちらにも所属したことがあるキャラクターだからこそ言える言葉には説得力がある。

 

一方グレイブは「あなたもノワール(ボスの名前)に心の闇を利用されているんでしょ」とプリキュア側に問われ大激怒。

 

ジュリオやビブリーと一緒にするんじゃねぇ!

オレはオレの闇を分かった上でしもべになったんだ!!

(中略)

世の中には100%の悪人がいるってことをおぼえておきな! 

 

これもまた深いセリフである。今回のグレイブはこれまでとは異なり格段に強くなっている。その強さの理由には闇の力が増大したことが関係している。

彼は、元々は善人だったが、心の闇に付け込まれ悪役になったこれまでのキャラクターたち(彼らは既に浄化されている)とは違い元々悪人だと口にしているのである。悪に振り切ったことで強い力をグレイブは手にしている。

 

そんな「悪100%」のキャラクターに圧倒される「正義の味方」プリキュアというのが今回の構図だ。

守るべき人たちがいること、その人たちに対する「愛」や「優しさ」があること。そのせいで弱体化するというジレンマを抱えている。

 

元敵だからこそできること

敵を倒さなくてはならない、襲ってくる町のひとたちを傷つけられない…というプリキュアの大ピンチを救ったのはピカリオだった!!!!!!!

 

いや、まじでね、ここでピカリオたん出てきたとき、皆川純子ボイスで

「いいよ ここはオレが引き受けてあげる」

なんて言いながら出てきたとき!感極まって泣いちゃったよね…(´;ω;`)

 

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ピカリオもノワールによって敵・ジュリオとなってたんだけど、プリキュアに浄化されたと思ったらプリキュアへの攻撃をかばって数十話くらい生死不明になってたんです(二転三転しすぎ)

 

そんな彼が味方として華麗に復活て…しかもプリキュア守ってくれて…(´;ω;`)

皆川さんのイケボも相まって超超超超かっこよかったですね。 

 

話を戻すと、ピカリオたん復活の流れまで「悪役と元・悪役」たちのセリフの応酬、そして元悪役ピカリオが悪役グレイブの攻撃に勝るってとこまでめちゃくちゃきれいな流れだったなと。

 

これまで正義の味方には縛りがある。優しさをもつ彼女たちはグレイブに勝てない。とビブリーちゃんのセリフからもみせておき、かつグレイブの圧倒的なまでの悪を知らしめる。

そんなグレイブに闇側を経験したピカリオの攻撃が勝った

というのは正義・善一辺倒じゃ見えないものがあるってことをも表そうとしてたのかなと。

もちろんピカリオたんの攻撃が強かったのは久々だし補正もかかってる(更に言うと次話にはもうやられてる気がする)と思うのだが、ここで善悪両方の立場に立ったことのあるピカリオだからこそグレイブをも凌ぐ攻撃が出せたということに意義を感じてしまう…

 

じゃあプリキュアは????

ここまで悪役の強さ、元悪役だからこその強さについて語ってきた。

さっきの章で「正義・善一辺倒じゃ見えないものがある」って書いたけど、やっぱりプリキュアは主役で、正義の味方だからみんな悪には厳しい。優しさで人々を守ろうとしている。それはもちろんこれまででも描かれてきたが、39話で描かれたのは性善説を信じるというか良い人間しかいないとプリキュアのメンバーは信じていることだ。

 

それは先にも引用したグレイブがノワールによって闇堕ちしてしまったと信じるキュアカスタードのセリフからも分かる。

 

めちゃくちゃ嫌な言い方をすると「良い子ちゃん」の集まりがプリキュアだともいえる。そんな彼女たちは今回ここで「悪100%」な相手が存在すると知るのだ。

 

今回はピカリオたんが最後を攫っていったのでプリキュアなすすべなしじゃん~って感じで終わっている。

 

でも「プリキュアはあきらめない

 

多分あきらめない強さで彼女たちはこれからラスボスと「正義の味方」として闘っていくのだろうと思う。でも、それはこれまでの彼女たちじゃない。

「悪」を知り、そして自分たちの心に抱える「弱さ」や「闇」を知り闘っていく彼女たちは今までの「善しか知らなかった」正義の味方じゃない。

 

こうしてプリキュアは強くなっていくのかと、今回「悪」と「正義」が強調されていたお話をみて考えたのでした。

 

まとめ

今回こうやって書いていて思ったのは、プリアラは善と悪という軸を敵が比較的はっきり持っているんだなってことです。

次作のハグプリは敵が文字通りブラック企業、そしてラスボスの社長は愛する人のいない世界に絶望して時をとめようとし、それが「悪」であると分かっていなかったって感じでした。

「悪役の描かれ方」についてはプリキュアシリーズでも時代ごとに在り方が変化していると思うんだけど、プリアラは敵自身も「悪」であることの区別はついている。それでも悪を選んでしまった「弱さ」みたいなものに焦点が当てられてるのかなと。

 

私は悪役キャラが結構好きなのでこうやって各シリーズの悪キャラの変遷みたいなのもできたら楽しいかなって思いました。